札幌護国神社の樹齢800年を超えるオンコの木

私の想い

大切にしている価値観について

人生の節目でふと立ち止まり、これまで歩んできた道を振り返りたくなる瞬間が誰にでもあるのではないでしょうか。 私にとってそのきっかけとなったのは札幌護国神社の静かな境内にたたずむ1本の木との出会いでした。

樹齢800年を超えるというオンコの木を見たくて。

札幌護国神社に聳えるオンコの木
札幌護国神社に聳えるオンコの木

想像していたよりも背は低く、どっしりと大地に根を張って生きている。 その姿を前にした時、言葉にならないほどの感動が胸に広がりました。 数え切れないほどの季節の移ろいを見つめ厳しい自然の中を寡黙に生き抜いてきたその木肌に触れると力強い生命の脈動が伝わってくるようでした。 それはただ長い時間を生きてきたというだけではない生きとし生けるものが持つ尊厳と重みのようなものを感じたのです。境内には多くの命が溢れていました。 私もこの大きな自然の中で生かされている、小さいけれどかけがえのない命だと初めて感じたことを今でも覚えています。

札幌の円山八十八ヶ所の苔と小さな植物たち
小さな命の営みに宿る美しさ

正直に言いますと、こうした気持ちに至るまでには厳しい現実が数多くありました。

それまでの私は自分に自信が持てず、自立している人達の生き方が羨ましくて、いつのまにか傲慢になり上っ面だけ真似する事に一生懸命になっていき、そんな自分の生き方や経済的にも苦しくなり、どうにも立ち行かなくなったとき、私は初めて自分の人生と正面から向き合わざるを得なくなりました。

そんな頃ある方との出会いがありました。 自分が幸せになるには周りを幸せにする事。そして未来に生きる次世代のために今をどう生きるか、そして最期をどう迎えたいか。 どんな生き方をしたいのかと聞かれた時恐ろしいほどに自己中心的な生き方をしてきた自分に気づき、恥ずかしくて言葉が出ませんでした。

私が毎日無事に過ごしているのは当たり前ではなかった。 周りに支えてくれる人達がたくさんいて、先人たちがつないでくれたおかげ様がたくさんあって、そして何より豊かな恵みを与えてくれる自然があったから生きてこられた。

恥ずかしい話ですが、自己中心的だった視点がほんの少し感謝の気持ちへと変わっていきました。

護国神社のオンコの木との出会いは、本当の豊かさとは何かを考えるきっかけだったような気がします。 それは高価なものでなく、誰かからの評価でもなく、日々の暮らしの中に隠れている小さな出会い、小さな奇跡に気づき、感謝する心のあり方なのかもしれません。

背伸びをするのはやめ、ありのままの自分を受け入れ、日々の当たり前に感謝して、自分の心に正直にそして誠実に生きていきたいと思うようになりました。

まだ損得勘定の自分がいますが、これも今のありのままの私だと認めながら(笑)人の健康と環境に役立つ情報をお届けして参ります。

愛読書2冊:腸と森の土を育てる、18cmの奇跡
愛読書:「腸と森の土を育てる(桐村里紗著)」「18cmの奇跡(みなみかつゆき著)」